最終回:起業直前以降で重要なプレイヤー

Discovering HONGOが辿った軌跡をなぞる、始まりのレポート。

こちらの連続記事を一読して頂ければなぜ東大にスタートアップが集まっているのか分かっていただけると思います。

そして、僕らDiscovering HONGOが、なぜスタートアップへのインターン紹介を重要だと思うのかも見えてくると思います。

連続記事三回目、最後の回は起業のアイデアが固まり、動き始めた後、つまり本気の起業を支援・促進する機関や取組をDiscovering HONGOが把握している限りで挙げていきます。

アイデアからビジネスにつなげるまでのアドバイス


東大内東大外
影響力あり・東大メンターズ・JST-START
将来性あり
・HONGO EGG

詳細

  • 東大メンターズ… 産学協創本部が主催。外部の起業専門家による経営相談会
  • HONGOEGG… 経営共創基盤による起業関連の幅広い相談をできるスペース

コア技術研究成果の扱い方


東大内東大外
影響力あり・TLO
・Proprius21plus
・JSTーSTART

詳細

  • Proprius21plus … 産学協創本部が主催

企業活動の場所と時間提供


東大内東大外
影響力あり・アントレプレナープラザ・アントレラボ(南研究棟)・ANRI
・KERNEL
・Lab Cafe
HashHUB
将来性あり・FoundX Founders Program
・柏Ⅱアントレプレナーラボ
・駒場連携研究棟インキュベーションルーム
・目白台インターナショナルビレッジ

詳細

  • ANRI … Nest HONGOと題したオープンオフィス型
  • KERNEL … AI特化のコワーキングスペースと併設する
  • HashHUB … ブロックチェーン特化のコワーキングスペースと併設する
  • Lab Cafe … カフェ運営以外の時間を主として利用可、入居はできない

創業資金の提供


東大内東大外
影響力あり・UTEC
・東京大学IPC
・ファストトラックイニシアティブ(FTI)
・Beyond Next Ventures
・Real Tech Fund・TomyK
・ANRI
・東大創業者の応援ファンド
将来性あり・DEEP CORE
・DEEP 30
・個人エンジェル投資家

詳細

  • UTEC … 出資している大学関連ベンチャーは110社
  • 東京大学IPC … 2014年から始まるプレシード期に特化した投資
  • ファストトラックイニシアティブ(FTI) … 創薬特化ハンズオンVC、IPCも出資
  • DEEP CORE … AI特化VC、ソフトバンク子会社
  • DEEP30 … AI特化(主に松尾研出身スタートアップ)VC
  • TomyK … ディープテック起業経験者である鎌田さん率いる、テクノロジー特化
  • ANRI … 200億の第4号ファンドを発足させたばかりの独立VC
  • 東大創業者の応援ファンド … ユーグレナ出雲さんを初めとして東大OBが関与 

人材供給


東大内東大外
影響力あり・エクゼクティブ・マネジメント・プログラム・アクティブコネクタ
・フォースタートアップス
・Loan Deal
将来性あり・Waris

プロモーター


東大内東大外
影響力あり
・大学発ベンチャー表彰・各種メディア
将来性あり
・HONGO AI

詳細

  • NEDO・JST … 大学発ベンチャー表彰 

まとめ

以上、学生の目線から把握できているものを挙げてみましたが。スタートアップが起ちあがったときに、それらを支えていく存在が多くいることが、日本でも最大級のベンチャーエコシステムと言われる所以です。一部の取組は今年誕生したものであるため、今後より強靭なエコシステムになることが予測されます。こちらの記事はヒアリングがまだできていない関係者や取材できている起業家もまだ多くない中で記しましたが、今後取材していく中で、より多くの重要な取組が実際にどんな影響をもたらしているのか把握、発信していきます。

また既に把握出来ているそれぞれの関係者が果たす役割や、その支援内容にもっと興味がある方は、関係者へのヒアリングを踏まえ、スタートアップをステージや役割の特殊性ごとで分類したレポートも追って出す予定なので、そちらもご期待ください。

おまけー今後のスタートアップエコシステムに関しての予測

今回紹介したこれらの関係者による取組とは別で、整理する中でDiscoveringHONGOとして僭越ながら分析してみた内容があるので記しておきます。

東大関連スタートアップエコシステムの弱点

海外の成功事例と比較したときに、ベンチャーエコシステムの弱点として挙げられることとその現状、今後について簡単に紹介します。

一点目は、ビジネススクールがないことによる、経営者人材育成の不足です。これは現状、エコシステムに関係するVCによるチームアップや人材供給の関係者によって補われる部分は増加しています。また今後、起業からバイアウトや上場まで完了した起業家がエンジェル投資家やプロ経営者、メンターとして新たなスタートアップに関わることでよりエコシステムの成熟が期待されます。

二点目は、起業を意識した、あるいは起業に対して寛容な研究開発を行っている研究室がまだ少ないことです。これは研究領域ごとでのロールモデルが確立されていないことが影響しています。逆にAI、そして以前から創薬に関しては、ロールモデルが登場していることで起業は研究成果の一つの選択肢として見られています。海外の調査的研究によると、起業をした方が研究費を獲得しやすいことが明らかになっており、日本においてもそのような傾向が現れ、認識が変化していくことが転換点になると考えられます。また起業に寛容、ポジティブなアカデミアの人口が増えるよう、DiscoveringHONGOとしても有意義なインターンを増やしていく所存です。

少し大きな話

また今後の大学関連スタートアップを増加させる新たな取組として、特にここ最近では五神総長のリーダーシップにより、ダイキン、住宅ローン株式会社、ソフトバンク、メルカリ、IBMなど大企業と大学の共同研究や研究施設の設立を含めた産学連携の動きが進みました。これらの企業が得意とする研究領域について、バイアウト(注記:スタートアップが大企業に買収されること)、カーブアウト(大企業の新規開発技術を基にスタートアップがkaること)が促進される動きも出てくると考えられます。

さらに少し大きな流れで捉えた時、金融緩和の維持や税制優遇に伴うベンチャーに投資される額の上昇、国庫支出金の低下から東大内外から大学関連スタートアップに流れる資本は今後もある程度増加し、ビジネスモデルに関わらず、起業のハードル自体は低下していくと考えられます。

始まりのレポートの終わり

連続三回に渡るレポート記事いかがでしたでしょうか。この記事で紹介した豊かに育まれつつあ東大関連スタートアップのエコシステムで不足している点について学生から変えていけるものをDiscoveringHONGOが地道に、泥臭く変えていきます。既に活動されている方々、まだ見ぬ起業家、研究から生まれるイノベーションを楽しみに。

最初の一歩として、学生にとって東大関連スタートアップがより身近な存在になるよう、取材し、企業の紹介やまとめレポートを発行していきます。どうぞ宜しくお願い致します。

おすすめ記事

Discovering HONGOが辿った軌跡をなぞるレポート、第一弾
Discovering HONGOが辿った軌跡をなぞるレポート、第二弾