ホットな東大関連スタートアップニュースまとめ2020春

withコロナの春

新型コロナの感染拡大は、卒業式や入学式の中止に留まらず、東大の多くの機関が閉鎖され、授業もすべてオンラインに変更されるなど、甚大な影響を与えた。東大にあるインキュベーション施設も出入り禁止となり、未だスタートアップに対しても大きな影響を与えている。そんな中で、この状況下で生まれる社会課題に取り組む東大関連スタートアップが多く見られ、また起業支援プログラムもオンラインに変更するだけでなく、新たな取り組みも生まれている。今回はそれらを網羅的に取り上げる。

新型コロナ関連で活躍しているスタートアップ

医療崩壊を防ぐことへの貢献

キャディ

  3DCADデータから即座に見積もりを算出し、加工会社への発注作業を大幅に短縮してきた急進のスタートアップ、キャディ株式会社。加工会社との繋がりを活かした取組を早期から開始。医療機器及び製造装置の部品供給・組立製造について、全国の医療部品製造・機械部品製造に特化した協力加工会社と100社以上も連携して、高品質な部品の供給をいち早く開始した。また国内の人工呼吸器やマスクメーカーとも連携し、医療機器・医療物質の供給支援を行っている。

特設サイト https://corp.caddi.jp/fightcovid19/ 

miup

海外進出する東大関連スタートアップも増えている中で、その繋がりを生かしてて医療界の窮状に対して活躍するスタートアップも出てきた。先週、医療機器に特化したECサイト「メディポス」を発表したmiupはカンボジアで医療システムを構築するスタートアップ。ECサイトでは海外の医療機関を経営する流通ネットワークから卸値変動型・適正価格でのKN95マスクの販売に取り組み、創業の2015年から掲げる「世界の隅々にまで 人にまっすぐな医療を届ける」というビジョンを体現している。 

特設サイト https://www.medi-pos.net/

オンライン診療(メドレー、インテグリテイヘルスケア、MICIN)

  新型コロナの拡大は社会制度の変革にも繋がっている。4月7日より初診におけるオンライン診療が開始しており、主に三社のスタートアップがそれぞれ異なるビジネスモデルの企業が活躍している。偶々だが、いずれも現CEOが東大医学部卒ということで今回少し取り上げ、三社の比較を以下に載せてみる。

参照記事 https://initial.inc/articles/global-startup-telehealth

ソーシャルディスタンシングへの貢献 

Cluster

 東大の卒業式中止はガウンをレンタルした 多くの卒業生を 落胆させた中で、VRでの非公式な東大卒業式 が開催された。イベント当日は五神総長をはじめとした東大教授からの祝辞も披露されるなど、盛り上がりを見せた 。主催したClusterが運営する バーチャルSNSはパソコンや携帯からも気軽に参加でき、プラットフォームの利用者は増加しており、ソーシャルディスティングの解決策として各種メディアでも取り上げられている。今後も、バーチャルの入学式やセミナー、講評会などがユーザーにより企画されており、オンラインでのイベント開催の拡がりに貢献している。

行政サービスの業務効率化への貢献

AI inside

全国民への10万円の特別定額給付金にあたって生まれる膨大な申請書類。それらのデータ化を、文字情報を AIの高精度画像処理で読み取り、入力までもAPIで一貫して行えるサービスを開発・運用するAI inside株式会社が切り込む。提供する 「NaNaTsu AI-OCR with DX Suite」 をAI- insideと提携するNTTデータより自治体向けに特別定額給付金関連業務に関して、無償提供されることとなった。

参照プレスリリース https://inside.ai/stories/2020/05/01/lgwan02/?fbclid=IwAR2zbVnB_6d6YpAjvQriZrgvARE712d9yf80d7wheOqh-w39lmuSzveGOM4

新年度での起業支援・アントレプレナーシップ教育の取組

  新年度になったことで、スタートアップの支援やアントレプレナーシップを促す様々な取組が始まっており、既存の効果を大きく発揮している取組に加え、全く新しい取り組みも生まれたため、まとめてみる。

起業のためのプログラム応募締め切り、迫る

既に多くの東大関連スタートアップが生まれ、軌道に乗るきっかけとなっているプログラムへの応募締め切りが近づいている。いずれもオンラインでプログラムを行う予定となっている。

IPC 1stRound 

 6月1日〆切 起業を検討する・起業したての東大関係者向けの6か月プログラムを100%東大の投資機関IPCが用意している。三回目を迎えるこのIPC 1stRoundを通じて受けられる潤沢なサポート( 活動資金の提供(non-Equity)、AWS等の無料使用、各種プロフェッショナルサービス、人材データベース、オフィス提供、メディア露出 などなど)を元に、起業を決意した方も多く見られる。 宣伝文: https://www.facebook.com/171194043557440/posts/514705862539588/

FoundX Founders Program・Fellows Program

 6月10日〆切 日本でも指折りにスタートアップの成長戦略やノウハウに詳しい馬田隆明さんがディレクターを務める、東大卒業生を対象としたインキュベーション施設FoundX。現在、以下の二つが応募受付中だ。フルコミットで製品とビジネス作りに集中する最大9カ月のプログラムFounders Programと、アイデアの探索と検証に取り組める最大6か月のプログラムFellows Program

スタートアップに触れる、アントレプレナーシップに触れる

例年行われてる学部生向けのプログラムが開始されたことに加え、今年は新型コロナ下で大学生活が変わる中で新たな取り組みも見られる。

アントレ道場

今年で第16期を迎える東大の起業家精神教育のコアとなるプログラム。今学期は毎週水曜夜に、簡潔で本質的なスタートアップにおけるアントレプレナーシップに関する講義と、東大関連スタートアップのCXOによるゲスト講義という豪華二本立ての授業が行われており、オンライン授業として、数百人の学生が参加・聴講している。実際に講義を経て、自分で起業アイデアを考えるアントレプレナーシップ・チャレンジも例年通り予定中。 参照リンク: https://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/activity/venture/education/dojo.html

FoundX Live!

先程、取り上げたインキュベーション施設FoundXは元々、FoundX Reviewという多くのスタートアップに関する知見を無料で公開しており、多くのスタートアップ関係者に活用されていましたが、この度、毎週木曜・金曜にオンラインでFoundX Live!と称して馬田さんによるレクチャーとスタートアップのトップランナーによるトークが開催されており、こちらもやはり無料ととても太っ腹な取り組み。 参照: https://www.eventbrite.com/e/foundx-live-tickets-102326306738

UTokyo Project Sprint

 テックガレージが閉鎖され、プロトタイプ制作が困難になった学生も多い中、初心者も安心してWebサービス構築に関われるプロジェクトが思わぬところからスタートした。東大のEEIC(電子情報工学科・電気電子工学科)学部3年生有志が教授にアドバイザーをお願いして、起ちあがった本企画。突発的な成り立ちと短い広報期間ながら、数百人の学生が参加し、現在もプログラムの枠組みを利用して開発を進めている点はとても注目できる。弊メディアでも追加で来週記事化予定。 参照: https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utokyo-project-sprint/top

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